2023年度の「売上高」2.5%増
2024年11月28日
九州・沖縄の百貨店
帝国データバンク福岡支店がまとめた九州・沖縄の百貨店調査によると、上位10社の2023年度の合計売上高は前年度比2.5%増の1550億円と、2年ぶりに前年度を上回っ た。新型コロナウイルスの5類移行に伴う消費回復などで8社が増収だった。都市部の店舗がインバウンド(外国人観光客)や国内富裕層の需要を取り込んで売り上げを伸ばした一方、地方店舗は伸び悩んだ。
売上高トップは岩田屋三越(福岡市)。福岡市・天神で運営する岩田屋本店と福岡三越を中心に高級ブランドの品揃えを強化したことが奏功した。2位の鶴屋百貨店(熊本市)は、前年の3位から順位を上げた。台湾積体電路製造(TSMC)の熊本進出などで買い物客が増え、衣料品や身の回り商品、食料品に加え、美術品・化粧品など高額商品も好調だった。一方、8位の浜屋百貨店(長崎市)は、JR長崎駅ビルの開業の影響を受けて減収だった。
博多阪急(福岡市)と佐賀玉屋(佐賀市)は、運営企業の本社が九州外にあるため除外している。参考値では、阪急阪神百貨店(大阪市)が展開する博多阪急は「収益認識に関する会計基準」を適用していない売上高だが、前年度比23.3%増を確保した。