北九州学研都市で「用地」取得へ

 半導体の検査や組み立て作業を担う「後工程」の世界最大手、台湾の日月光投資控股(ASE)の日本法人が7月31日、北九州市若松区の「北九州学術研究都市」内にある市有地約16万平方メートルを34億円で取得する仮契約を市と結んだことが分かった。半導体の「前工程」を担う台湾積体電路製造(TSMC)の工場が熊本に立地しており、実現すれば、九州の半導体産業のさらなる活性化につながることが期待される。
 ASEは1984年に創業。台湾・高雄に本社を置き、世界各地に生産拠点を展開。グループ全体の従業員は約9万人。2004年に日本法人を設立し、山形県に本社工場を構えている。半導体の製造工程は主に、ウエハーと呼ばれる基盤に電子回路を書き込む「前工程」と、半導体のチップを組み立てる「後工程」で構成される。ASEが北九州市に「後工程」の工場を設ければ、「前工程」のTSMCの熊本工場と連携する可能性もある。