福岡県に「EV電池工場」新設へ

 経済産業省は9月6日、電気自動車(EV)用の蓄電池の生産に最大3479億円を補助すると発表した。大手自動車や装置メーカーの電池工場新設や増強を含めた計約1兆円の事業計画について3分の1を助成する。九州では、トヨタ自動車(愛知県豊田市)と日産自動車(横浜市)が福岡県内に電池工場を新設する。
 トヨタ自動車は、福岡県苅田町の「新松山臨海工業団地」に次世代リチウムイオン電池の工場を新設。レクサスを生産するトヨタ自動車九州(宮若市)に供給する。日産自動車は、軽EVに搭載する新型の「リン酸鉄リチウムイオン(LFP)」の新工場を設ける。具体的な立地場所は公表していないが、日産自動車九州(苅田町)などに供給する見通し。両社とも2028年の稼働開始を見込む。県内でEV向け電池の製造拠点化が進むことになり、服部誠太郎知事は「地元企業の取引拡大や関連企業の集積、数千人規模の雇用が見込まれる」と期待を示した。