「50億円超」過去23年で最多
2024年07月25日
九州・沖縄の「建設業売上高」
東京商工リサーチ福岡支社が発表した2023年の九州・沖縄の建設業調査によると、売上高が50億円を超えた企業は前年比9.6%増の148社で、売上高合計は同8.1%増の2兆1802億円だった。いずれも2年連続で増加し、01年以降では最多となった。利益金の合計は同2.0%増の913億円で、4年連続で増加した。社数の増加で利益金の合計は増えたが、伸び率は売上高合計の伸び率を下回った。資材価格や人件費の高騰により、半数超の企業が減益だった。23年1~12月に期末を迎えた各社の決算を集計した。
売上高トップは九電工(福岡市)で38年連続。「福岡大名ガーデンシティ」や「東京ミッドタウン八重洲」などの工事が完了、九州を中心に製造業の設備投資やデータセンターの増設工事なども好調で売上高は前年比3.2%増となった。2位は松尾建設(佐賀市)。民間工事のほか、SAGAアリーナなど公共工事も手掛け、同31.8%増と前回の4位からランクアップ。3位の若築建設(北九州市)は、土木事業の工事進捗(しんちょく)遅れなどが響き同5・7%減と前回の2位からランクダウンした。
県別では、福岡(61社)、熊本(17社)、沖縄(17社)、宮崎(14社)、鹿児島(13社)、佐賀(9社)、大分(9社)、長崎(8社)の順。「天神ビッグバン」や「博多コネクティッド」など都心部の再開発が進む福岡、TSMCや「長崎スタジアムシティプロジェクト」など大型開発が進む熊本や長崎での増加が目立った。