負債54億円で「会社更生法」申請

今年9月末で窓口業務を終了した川内支店

 経営再建中の信販会社「エヌシーガイドショップ」(鹿児島市)が11月18日付で東京地裁に会社更生法の適用を申請したことが分かった。民間調査会社によると、負債額は約54億7000万円。2008年に私的整理手続きに入り再建を目指していたが、改正貸金業法による過払い金の返還請求などで経営が圧迫された。事業は新会社に譲渡される予定で、従業員も引き継がれる見通し。同社は「カード会員や加盟店、テナント契約者など取引先への影響はない」としている。
 同社は1963年設立。地元独立系信販会社としてクレジット業務やキャッシング業務を手掛けている。ピーク時の98年3月期には取扱高約397億円を計上し、ピーク時の会員は約20万8000人、加盟店は約4000店に上った。しかし、06年12月に施行された改正貸金業法による過払い金返還請求の長期化が資金繰りを圧迫したほか、決済手段の多様化による競争も激化。私的整理を断念し、今回の事態に至った。経営陣が続投して更生計画に関与する「DIP型会社更生」を採用し、NCカード(北海道帯広市)が設立した新会社「NCかごしま」が事業を引き継ぐ予定。