宮崎工場「ウエハー生産」終了へ

SUMCO TECHXIVの宮崎工場(宮崎市)

 半導体の基板となるシリコンウエハーの製造大手SUMCO(東京)は2月7日、子会社の宮崎工場(宮崎市)でのシリコンウエハーの生産を2026年末で終了すると発表した。ウエハーの材料となる「単結晶インゴット」を製造する工程は残す。同工場で生産する直径200ミリや150ミリの小経ウエハーの需要が低迷しており、生産体制を見直して収益改善につなげる。
 生産子会社はSUMCO TECHXIV(長崎県大村市)。宮崎工場の150ミリウエハーの生産はインドネシアの工場に移管し、200ミリウエハーは国内の他工場に振り分ける。佐賀の工場で300ミリウエハーを生産しており、宮崎工場の従業員(約500人)の一部を配置転換して体制を強化。人工知能(AI)向けなどで需要拡大が見込まれる300ミリウエハーに経営資源を集中する。SUMCOは同日発表した2024年12月期連結決算で、宮崎工場の設備の減損などに伴う特別損失58億円を計上した。