五島でドローン「レベル4飛行」

ドローンが診療施設(左)から患者の自宅(右)に処方薬を運んだ。

 豊田通商(名古屋市)は2月10日、ドローン物流配送事業の子会社「そらいいな」(長崎県五島市)と共同で、患者の自宅にドローンで処方薬を運ぶ実証実験を長崎県五島市で実施したと発表した。人がいる地域を目視外で飛行する「レベル4」での医薬品配送は九州で初めて。安全性を検証し、2025年度以降の実用化を目指す。
 五島市では23年から、移動が困難な患者向けにテレビ電話を使ったオンライン診療を行うモバイルクリニックを導入。しかし、患者に処方薬を渡すのは翌日となっていた。ドローンによる配送が実現すれば、その日のうちに患者に処方薬を届けることができる。今回の実証実験では、診療施設を出発したドローンが10分ほどかけて、約3.2キロ離れた患者の自宅近くまで飛行。玄関先から十数メートルの地点に飲み薬などを届けた。