北九州—宮崎「電動航空機」試験

米ベータテクノロジーズの電動航空機

 双日(東京)とヤマトホールディングス(HD、同)、北九州市などは1月20日、北九州空港を拠点に電動航空機による貨物輸送の実用化に向けた検証を進める連携協定を結んだ。双日が出資する米ベータテクノロジーズが開発した固定翼機を使い、今夏にも北九州—宮崎空港間で試験飛行を実施する。電動航空機による2地点間での貨物輸送は国内では初めてという。
 機体は全長約12メートル、全幅約15メートルで、積載量は560キロ以上、航続距離は約400キロ。試験飛行は、国土交通省の許可を得た上で、海上の片道約280キロのコースを1時間半〜2時間程度かけて飛行する。機体性能や通信環境のほか、空港内の貨物動線などを確認する。北九州市とヤマトHDは連携協定を締結し、ヤマトHDが昨年から北九州空港で貨物専用機を運航している。双日は航空関連事業を拡大しており、26年度以降の電動航空機の商用運航を目指している。地方・離島向けネットワークの強化のほか、二酸化炭素(CO2)を排出しない電動航空機を活用することで脱炭素化にもつなげる。