サツマイモ「新品種」共同開発

霧島酒造が独自育成した品種(左)と、農研機構と共同開発した新品種(右)のサツマイモ

 焼酎大手の霧島酒造(宮崎県都城市、江夏順行社長)は6月28日、農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)と、芋焼酎の原料となるサツマイモの新品種を共同開発したと発表した。マスカットやミカンを思わせる、新鮮な果実感が特徴の本格焼酎「KIRISHIMA No.8(キリシマナンバーエイト)」の原料として使用し、7月8日から全国販売する
 同社はこれまでにない焼酎を造ろうと、2016年から焼酎の酒質を大きく左右する原料のサツマイモ開発に着手。育成した品種を使い、昨年2月に「No.8」を首都圏先行で販売した。農研機構と共同開発した新品種は、マスカットのような香りが強く感じられるほか、サツマイモが腐る伝染病「基腐病(もとぐされびょう)」に強い特長があり、原料の安定生産が期待できるという。飲みやすいフルーティーな「香り系焼酎」の投入により、若者や女性など新たな需要開拓を目指す。