中国のGW経済と福建省の海洋漁業

【寄稿】高橋孝治の中国「深層(真相)」拾い読み(第169回)

 『人民日報』2024年5月10日付3面に「下取り消費に対する市民の熱意を刺激(激発居民以旧換新消費熱情)」という記事が掲載されました。これによれば、中国の5月1日から5日までの連休は、消費者市場が繁栄し、活発で、多くの見どころがあったときであり、この時期の中国の消費者に対する売上高は6.8%増加し、主要ビジネス街の旅客運送量は15.8%増加したそうです。
 さらに下取り、つまり、消費財を売却し、高性能な同機種を購入する行為に対して、市民も非常に熱を持っているとも述べています。中国のゴールデンウィークは、ある程度、経済が大きく動いた週間だったようです。
 また、『人民日報』2024年5月14日付2面には「質の高い海洋漁業を推進(推進海洋漁業高質量発展)」という記事が掲載されました。これによれば、5月になって海水の温度が上昇し、福建省ではアワビの養殖のケージを移動させているとのことです。このようなことは、アワビ養殖の科学的発展であり、科学的に食料資源の開発をしている例であるともしています。福建省の海洋水産局の担当者は、この記事に対し、「福建省は水産業の構造をさらに最適化し、水産物の供給能力を強化し、質の高い海洋漁業の発展を推進すると述べた」と言います。

●高橋孝治(たかはし・こうじ)アジアビジネス連携協議会・実践アジア社長塾講師/大明法律事務所顧問。中国・北京にある中国政法大学博士課程修了(法学博士)。専門は中国法、台湾法。法律諮詢師(中国の国家資格「法律コンサル士」。初の外国人合格)、国会議員政策担当秘書有資格者。現在は、立教大学アジア地域研究所特任研究員、韓国・檀国大学校日本研究所海外研究諮問委員も務める。