習近平氏“軍第一”を明言

【寄稿】高橋孝治の中国「深層(真相)」拾い読み(第179回)

 『人民日報』2024年6月20日付1面に「新時代の政治的軍隊建設戦略を実行し、軍隊強化事業のために強い政治を保障することを貫徹する(貫徹落実新時代政治建軍方略 為強軍事業提供堅強政治保証)」という記事が掲載されました。
 これによれば、今年6月17~19日に陝西省延安市で開催された中央軍事委員会政治工作会に海外滞在華僑も参加したそうです。そして会議中に習近平・総書記は「新時代の政治的軍隊建設戦略を実行し、軍隊強化事業のために強い政治を保障することを貫徹する」と述べました。また、「強力な軍隊があって強い政治が保証される」と軍が第一であることも認めています。このような軍第一の国家が中国であるということが改めて浮き彫りになったと言えます。

●高橋孝治(たかはし・こうじ)アジアビジネス連携協議会・実践アジア社長塾講師/大明法律事務所顧問。中国・北京にある中国政法大学博士課程修了(法学博士)。専門は中国法、台湾法。法律諮詢師(中国の国家資格「法律コンサル士」。初の外国人合格)、国会議員政策担当秘書有資格者。現在は、立教大学アジア地域研究所特任研究員、韓国・檀国大学校日本研究所海外研究諮問委員も務める。