スーパーの新業態店と大手の攻勢

コンビニとスーパーを組み合わせた新業態の「ローソン マルショク長浜店」

 今年7月、九州では初めてとなるコンビニとスーパーを組み合わせた新業態の「ローソン マルショク長浜店」(大分市)が開店した。同店は食品スーパーのマルショクなどを展開するサンリブ(北九州市)が、コンビニ大手のローソン(東京)と新たにフランチャイズ契約を結び運営にあたる。新店舗は同社が2年前まで営業していた「マルショク長浜店」跡地に建設され、店舗面積は一般的なコンビニの約2倍となる約280平方メートルを有し、コンビニでは扱うことが少ない生鮮食品も取り扱うなど商品数は約5300品目をそろえている。サンリブは、大分県内では総合スーパーや食品スーパーなど約30店舗を運営しており、昨年はディスカウントストア業態の「リブホール」の展開を開始するなど、新業態にも進出している。
 一方、大分県内においては、今年5月に「ゆめタウン」などを運営するイズミ(広島市)が「トマト」や「メロン」の名称で同県内に食品スーパー4店舗を運営するサンライフを買収し、完全子会社化するなど、積極的な動きを見せている。同社は、グループも含めこれまで県内では1998年開店の「ゆめタウン中津」(大分県中津市)、「ゆめタウン別府」(大分県別府市)、「ゆめマート日田」(大分県日田市)などの5店舗の出店にとどまっていた。同業のイオン九州(福岡市)がグループ全体で総合スーパーや食品スーパーなど約40店舗を運営しており、遅れをとっている。このような中、イズミは今年に入り福岡県や長崎県において、大手スーパー西友(東京)グループの店舗のM&Aを行うなど動向に注目が集まっている。