23年度「県税収入」過去最高水準

 福岡県は7月30日、2023年度の普通会計決算見込みを発表した。県税収入は7309億円で、過去最高だった前年度(7343億円)から34億円減少したものの好調を維持した。今後返納する国庫支出金を除いた実質収支の黒字額は過去最高の93億円。株式取引の活発化などによる個人県民税の増加や、県内企業の業績が堅調だったことが寄与した。
 県税収入のうち、個人県民税は前年度比4.1%増の1484億円。株の売却益などにかかる「株式等譲渡所得割」が前年度の44億円から76億円に増えたという。法人県民税と法人事業税の「法人二税」は0.7%増の1903億円だった。一方、歳入は9.8%減の2兆543億円、歳出は9.5%減の1兆9934億円で、いずれも新型コロナウイルス対策費の大幅減が要因という。借金に当たる県債残高は1.0%減の3兆7696億円で、県民1人当たりでは73万8000円だった。貯金に当たる財政調整基金の残高は「出産・子育て安心基金」の財源として100億円を取り崩すなどし、54億円減の684億円だった。