「天守閣の復元的整備」市長に提言
2025年02月05日
福岡城懇談会

国史跡に指定されている福岡城跡(福岡市中央区)の天守閣復元を目指す「福岡城天守の復元的整備を考える懇談会」の委員らは1月31日、福岡市役所を訪れ、天守閣の復元的整備を迅速に進めるよう求める報告書を高島宗一郎市長に手渡した。懇談会は福岡商工会議所が昨年3月に設置。市の福岡城跡整備基本計画に反映されることを目指す。
懇談会は、座長の元文部科学省事務次官の山中伸一氏(角川ドワンゴ学園理事長)など10人で構成。福岡城天守閣について確認されている資料の収集などを進め、復元の可否を検討してきた。報告書では、福岡城の天守閣は江戸時代初期にいったん建築されたが、後に破却された▽規模・構造は姫路城と同等の五重6階地下1階、高さは約26メートルと推計される▽外観は黒を基調としていた—と結論づけた。その上で、史料の収集や分析、発掘などさらなる調査▽福岡城に対する市民意識の向上▽文化庁の復元基準の柔軟な運用▽天守閣整備の市計画への反映—など6項目の提言をまとめた。
