食料節約の政策を新たに制定

【寄稿】高橋孝治の中国「深層(真相)」拾い読み(第222回)

 『人民日報』2024年11月26日付1面に「中弁国弁印発『食料節約と反食品浪費行動プログラム』(中弁国弁印発《粮食節約和反食品浪費行動方案》)」という記事が掲載されました。これによれば、中国共産党中央委員会総書記部と国務院総書記部が「食料節約と反食品浪費行動プログラム(中弁国弁印発《粮食節約和反食品浪費行動方案》)」を発表し、各地方や各部門に実情に合わせて真剣に行動するよう指示としているとのことです。
 中国では、すでに「食料安全保障法(粮食安全保障法)」(2023年12月29日主席令第17号公布、翌年6月1日施行)や「反食品浪費法」(2021年4月29日主席令第78号公布・施行)などが制定されています。このような法律を制定してもまだ食料の浪費が止まらないため、このような政策が制定されたものと思われます。

●高橋孝治(たかはし・こうじ)
アジアビジネス連携協議会・実践アジア社長塾講師/大明法律事務所顧問。中国・北京にある中国政法大学博士課程修了(法学博士)。専門は中国法、台湾法。法律諮詢師(中国の国家資格「法律コンサル士」。初の外国人合格)、国会議員政策担当秘書有資格者。現在は、立教大学アジア地域研究所特任研究員、韓国・檀国大学校日本研究所海外研究諮問委員も務める。