前年度比22%増で4年ぶり増加

 帝国データバンク福岡支店がまとめた2023年度の九州・沖縄の外食産業売上高ランキングによると、上位50社の売上高合計は前年度比22.3%増の3729億円で、4年ぶりに増加した。50社のうち「増収」は46社となった一方で、「減益」は前年度と同じ13社に上った。材料費の高騰や人手不足などで、外食産業を取り巻く環境は依然厳しい状況が続いている。
 売上高トップは、ファミリーレストランを展開するジョイフルグループ(大分市)で2年連続。直営店の出店に加え、メニュー改定やフェア開催などで売上高は前年度比26.7%増の590億円となった。2位はラーメン店の一蘭(福岡市)で、インバウンド(訪日外国人観光客)の増加などで売上高は同56.5%増の268億円。3位は持ち帰り弁当店のヒライ(熊本市)。ドラッグストアやスーパーなどの「おべんとうのヒライJr」が好調で、売上高は同10.9%増の172億円だった。
 外食産業の倒産件数(法的整理のみ、負債1000万円以上)は、前年度の49件から96件とほぼ倍増。物価高に加え、コロナ対策の実質無利子・無担保融資(ゼロゼロ融資)の返済で資金繰りが悪化したことが要因。