老朽化で県有地に「移転」要望

 鹿児島サンロイヤルホテル(265室)を運営する鹿児島国際観光(鹿児島市、下津昭則社長)は8月2日、施設の老朽化などにより、同ホテルを鹿児島市与次郎から移転する方針を明らかにした。移転先については、鹿児島県の新総合体育館建設予定地近くの県有地(同市住吉町15番街区)を想定しており、県に要望書を提出した。今後、県議会などで議論される見通し。
 鹿児島国際観光は、県や鹿児島市などが出資する第三セクター。ホテルは国体開催に備えて整備され、1973年に全面開業した。地下1階、地上13階建てで、敷地面積は約1万9000平方メートル。2017年に耐震工事が必要と診断されたが、工事には約50億円が必要になるという。コロナ禍による利用者減もあり、23年3月時点の有利子負債は50億円弱と財務状況も厳しいことから、現地で建て替えるより移転新築が最善と判断した。移転が実現した場合の跡地の利活用については、現時点では未定。