「熊本観光」課題は消費促進
2025年03月10日
日銀熊本支店「特別リポート」

日銀熊本支店は3月6日、台湾積体電路製造(TSMC)など半導体産業の集積やインバウンド(訪日外国人客)の増加を受け、熊本県内の観光の現状と課題を分析した特別リポートを公表した。台湾を中心に外国人観光客が急増している一方、1人当たりの観光消費額が低水準にとどまっていると指摘。決済手段の多様化や情報発信の強化など、消費額拡大に向けた取り組みも提案した。同支店が特別リポートを出すのは約6年ぶり。
熊本空港の国際定期便は今年2月時点で週43便となり、コロナ禍前の週6便から大幅に増加。24年12月の外国人延べ宿泊者数は19年同月比で1.5倍に増加し、九州では福岡県に次ぐ高水準だった。一方で、外国人観光客1人当たりの消費額は4万1000円と、最高の福岡(9万4000円)の半分以下で、鹿児島、佐賀に次いで4番目だった。さらに、日本人客の消費額は最下位(2万円)で、最も高い長崎県の約半額にとどまった。
同支店は、消費額について「引き上げの余地が大きい」と分析。具体的な取り組みとして、滞在期間の延長に向けた観光資源の開発▽デジタルクーポンや地域通貨などで周遊を促す仕組みづくり▽夜間の回遊性・滞在性を促進するコンテンツ(ナイトエコノミー)の開発▽需給に応じてサービスや商品の価格を変動させる「ダイナミック・プライシング」の導入▽消費単価が高い欧米豪からの誘客—などを提案した。
