「グリーン」キーワードに環境保護

【寄稿】高橋孝治の中国「深層(真相)」拾い読み(第174回)

 『人民日報』2024年5月30日付7面に「全国人民代表大会常務委員会、黄河保護法の施行についての監査を開始(全国人大常委会啓動黄河保護法執法検査)」という記事が掲載 されました。これによれば、23年4月1日から施行された黄河保護法の法執行状況が調査されるとのことです。
 かつて、中国で環境保護のための法律の執行状況のチェックがなされたことがあったでしょうか。最近の中国は「グリーン(環境的)な」というキーワードをよく使いますが、かなり本気度が高いようにも見えます。
 これまでは「公害のひどい国」というイメージがあった中国ですが、そのイメージからは大きく離れたところに現在はあるようです。これからの中国とのビジネスには環境ビジネスも大きな市場となるかもしれません。

●高橋孝治(たかはし・こうじ)アジアビジネス連携協議会・実践アジア社長塾講師/大明法律事務所顧問。中国・北京にある中国政法大学博士課程修了(法学博士)。専門は中国法、台湾法。法律諮詢師(中国の国家資格「法律コンサル士」。初の外国人合格)、国会議員政策担当秘書有資格者。現在は、立教大学アジア地域研究所特任研究員、韓国・檀国大学校日本研究所海外研究諮問委員も務める。