「耕地保護の強化」に関する通知

【寄稿】高橋孝治の中国「深層(真相)」拾い読み(第206回)

 『人民日報』2024年9月25日付1面に「耕地保護の強化、耕地の品質改善、占補のバランスに関する中共中央弁公室と国務院総弁公庁の意見(中共中央弁公庁国務院弁公庁関于加強耕地保護提昇耕地質量完善占補平衡的意見)」という記事が掲載されました。これは同名の通知が発布されたということであり、通知自体には「2024年2月5日」と書かれていますが、2024年9月24日に公開されています。
この記事によれば、食料安全保障は「国にとって最も重要なこと」であり、耕作地は食料生産の生命線であるため、食料生産地を守るための通知とのことです。
中国で高速鉄道を移動すると感じることですが、空いている非常に広大な土地があります。しかし、そのような土地を利用するのではなく、現在ある耕作地を守ることを重視しているようです。

●高橋孝治(たかはし・こうじ)
アジアビジネス連携協議会・実践アジア社長塾講師/大明法律事務所顧問。中国・北京にある中国政法大学博士課程修了(法学博士)。専門は中国法、台湾法。法律諮詢師(中国の国家資格「法律コンサル士」。初の外国人合格)、国会議員政策担当秘書有資格者。現在は、立教大学アジア地域研究所特任研究員、韓国・檀国大学校日本研究所海外研究諮問委員も務める。