韓国企業に「高速船」売却
2025年04月18日
JR九州

JR九州(福岡市)は4月17日、子会社のJR九州高速船(同市)が運航していた高速船「クイーンビートル」の船体を韓国の企業に売却したと発表した。博多—韓国・釜山間を結んでいたが、日韓航路で運航しないことを契約条件に盛り込んだという。5月に引き渡す予定。売却額は非公表で、2026年3月期連結決算に特別利益を計上する。
売却先は「パンスターラインドットコム」(釜山市)。グループ会社を含め、釜山と長崎・対馬、大阪を結ぶフェリーのほかクルーズ船を運航している。クイーンビートルは20年に完成し、建造費は約60億円だった。コロナ禍を経て22年11月に博多—釜山間で就航。しかし、浸水を隠して3カ月以上運航を続けていたことが昨年8月に発覚して運休、12月に高速船事業からの撤退を発表した。JR九州は船体を所有するリース会社から買い取った上で、仲介会社を通じ売却先を探していた。