視覚障害者の報告書にみる人権意識

【寄稿】高橋孝治の中国「深層(真相)」拾い読み(第225回)

 『人民日報』2024年12月4日付10面に「中国における視覚障害者の文化権の保護の実践と啓示に関するシンクタンク報告書が発表(中国視力残疾人文化権利保障的実践与啓示智庫報告発布)」という記事が掲載されました。これによれば、中国人権発展基金会と新華社国家高級シンクタンクは共同で「中国における視覚障害者の文化権保障の実践と啓示――『光明影院』公共プロジェクトから語る(中国視力残疾人文化権利保障的実践与啓示——従“光明影院”公益項目談起)」という報告書を発表したということです。この報告書は、中国が国際人権規約上の義務を積極的に履行し、視覚障害者のために「平等、参与、分かち合い」という発展理念を実施していることが詳しく説明されているそうです。
 中国で人権というと、守られていないというイメージが先行するかもしれませんが、障害者人権などについては守られている部分もあります。

●高橋孝治(たかはし・こうじ)
アジアビジネス連携協議会・実践アジア社長塾講師/大明法律事務所顧問。中国・北京にある中国政法大学博士課程修了(法学博士)。専門は中国法、台湾法。法律諮詢師(中国の国家資格「法律コンサル士」。初の外国人合格)、国会議員政策担当秘書有資格者。現在は、立教大学アジア地域研究所特任研究員、韓国・檀国大学校日本研究所海外研究諮問委員も務める。