売り場面積縮小し「営業継続」へ

佐世保玉屋

老舗百貨店の佐世保玉屋(長崎県佐世保市、田中丸弘子社長)は7月16日、売り場面積を縮小して8月1日以降も営業を継続すると発表した。同社は今年2月、建物の老朽化や再開発事業を理由に7月末で閉店する旨を取引先に通知したが、その後、営業を継続するとした掲示板を店内に掲示していた。1964年の建設から60年が経過しており、同社は佐世保市から耐震改修促進法に基づく耐震診断の実施を求められている。
 建物は地上8階建て(一部9階)で、延べ床面積は約2万9000平方メートル。現在、1階と2階で営業しており、売り場面積は約5600平方メートル。営業継続にあたり、売り場面積を耐震診断の報告義務がない5000平方メートル未満に縮小する方針。当面は現店舗で営業を続け、2028年をめどに同百貨店一帯で計画されている再開発事業で新しい商業施設を設置する計画。佐世保玉屋は1806(文久3)年に佐賀県で呉服商として創業。玉屋グループ第1号の百貨店として1918年に佐世保玉屋を開業した。