「歴まち再生ファンド」設立

内山地区の平日の様子

 佐賀県有田町は、国土交通省が支援する「有田町歴まち再生ファンド」を設立した。ファンドの資金規模は2億円。伝統的建造物が立ち並ぶ同町内山地区の古民家などをリノベーション(大規模改修)し、宿泊施設や交流施設、コワーキングスペースとして活用する事業者に改修費を全額助成する。ファンドの運用期間は5年間で、町は近く事業者を公募する。
 有田町はふるさと納税などの寄付金を活用して1億円を拠出。国は民間都市開発推進機構のまちづくりファンドの仕組みを通じて1億円を支援する。同町は江戸時代から磁器生産で発展。内山地区には白壁の商家や洋館が残り、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている。ゴールデンウイークに開かれる「有田陶器市」には県内外から多くの陶芸ファンが訪れてにぎわうが、平日は空き家や空き店舗も目立つ。町は、景観保護だけでなく、活気あるまちづくりにつなげたい考え。

「有田陶器市」でにぎわう内山地区