請願のデジタル化で対応進むか

【寄稿】高橋孝治の中国「深層(真相)」拾い読み(第195回)

 『人民日報』2024年8月20日付11面に「広西チワン族自治区北海市はデジタルプラットフォームを活用して人々の要望を収集(広西北海市用好数字平台收集群衆訴求)」という記事が掲載されました。これによれば、デジタルプラットフォームを利用して、広範囲から収集された210件の請願が14種類のカテゴリーに分類されて対応がなされたとされています。
 これまで中国の請願は事実上、相手にされず無視される制度であると言われてきましたが、ついにデジタル対応となった地方があるようです。これから中国の請願はしっかりと対応されるのか注視が必要です。

●高橋孝治(たかはし・こうじ)
アジアビジネス連携協議会・実践アジア社長塾講師/大明法律事務所顧問。中国・北京にある中国政法大学博士課程修了(法学博士)。専門は中国法、台湾法。法律諮詢師(中国の国家資格「法律コンサル士」。初の外国人合格)、国会議員政策担当秘書有資格者。現在は、立教大学アジア地域研究所特任研究員、韓国・檀国大学校日本研究所海外研究諮問委員も務める。