「国際線」3月28日に新装開業

免税店やフードコートが整備される「出国審査後のエリア」のイメージ

 福岡空港を運営する福岡国際空港(FIAC、福岡市)は11月6日、増改築を進めている国際線ターミナルについて、2025年3月28日にグランドオープンすると発表した。ビルの延べ床面積は、現在の約2倍の約13万6000平方メートルに拡張。保安検査場や出国審査場を移転拡張し、出発手続きの時間短縮につなげる。免税店やフードコートも拡充し、利用客の利便性とサービスの向上を図る。
 保安検査場には、同時に最大4人の手荷物検査が可能な「スマートレーン」を7台導入。処理能力は従来の2倍に高まる見込み。出国審査後のエリアには面積を約4倍に広げた免税店や、飲食店8店舗が入るフードコートを整備する。また、入国後の手荷物受け取りエリアに到着免税店を新設。日本に帰国した旅行客も利用できる。FIACは22年5月に増改築に着手。今年12月には、バスターミナル機能を持つアクセスホールが供用開始される。
 FIACが同日発表した24年9月中間決算(単体)は、最終利益が6億8200万円(前年同期は4億7900万円の赤字)となり、19年の民営化以降、中間期として初めて最終黒字となった。国際線のインバウンド(訪日外国人観光客)需要が寄与した。売上高に当たる営業収益は前年同期比21.8%増の287億4100万円で、過去最高となった。25年3月期の通期業績予想を上方修正。営業収益は565億円(従来予想は518億円)と過去最高を見込むが、国際線ターミナルの増改築に伴う設備投資のため最終損益は41億円の赤字(従来予想は70億円の赤字)を見込む。

フードエリア(左)と新保安検査場(右)のイメージ