福証「Qボード」に上場

 旅行大手エイチ・アイ・エス(HIS)の子会社で、大型リゾート施設「ハウステンボス(HTB)」の建設工事や維持管理などを手掛ける「Cross E(クロスイー)ホールディングス」(長崎県佐世保市)が8月29日、福岡証券取引所の新興企業向け市場「Qボード」に上場した。初値は1085円、終値は1088円で、いずれも売り出し価格(1180円)を下回った。長崎県は全国で唯一、本社機能を置く上場企業がゼロとなっていたが、同社の上場で5年ぶりに解消した。
 同社は、HTBの施設を管理するハウステンボス・技術センター(同)を中核会社として2021年に設立。園内のホテルや商業施設の建設・メンテナンスなどのほか、自治体の廃棄物処理施設などの工事も行う。24年9月期の連結売上高は前期比45.9%増の41億500万円、最終利益は16.6%増の2億8800万円を見込む。長崎県では、19年に十八銀行(現十八親和銀行、長崎市)がふくおかフィナンシャルグループと経営統合し、上場廃止になった。外食チェーンのリンガーハットは、登記上の本店は創業地の長崎県だが、本社機能は東京に置いている。