大分の「半導体関連」工場増設

大分工場の「新棟」完成イメージ

 富士フイルム(東京、後藤禎一社長)は9月30日、半導体の製造工程で使われる薬剤を生産する大分工場(大分市)を増設すると発表した。子会社の富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(横浜市)の拠点で、新棟建設により生産能力を4割引き上げる。2026年春の稼働を目指し、約15人の新規雇用を予定する。投資額は約70億円。
 新棟は4階建てで、延べ床面積は約3000平方メートル。増産するのは、半導体を研磨する工程で生じた残留物を取り除く「ポストCMPクリーナ」と呼ばれる洗浄剤。人工知能(AI)の台頭などで半導体は需要拡大が見込まれている。大分のほか、静岡県吉田町の工場にも約130億円を投じてクリーンルームや最新鋭の検査装置を導入した新棟を建設、25年秋の稼働を目指す。