「西友」3826億円で買収へ

トライアルの店舗(福岡県志免町)

 ディスカウント店を展開するトライアルホールディングス(HD、福岡市)は3月5日、総合スーパー大手の西友(東京)を買収すると発表した。投資ファンドなどから全株式を取得し、7月1日付で完全子会社化する。買収額は3826億円。西友の屋号や従業員の雇用は維持する方針。西友が傘下に入ることで、トライアルグループの店舗数は計585店、売上高は約1兆2000億円規模となり、大手小売企業の一角に食い込む。
 西友は関東や関西、中部、東北地方で計242店舗(2月時点)を展開している。かつてはセゾングループの中核企業だったが、バブル崩壊後に業績が悪化。2002年に米流通大手ウォルマートと資本業務提携を結び、08年に同社の完全子会社となった。21年に米投資ファンドのKKRと楽天が85%の株式を取得し、23年に楽天が保有株をKKRに売却した。昨年8月に「サニー」などの屋号で展開する九州の69店舗をイズミ(広島市)に785億円で売却し、九州から撤退。10月に北海道の事業をイオン(東京)に譲渡していた。
 トライアルHDは1974年に福岡市で創業したリサイクル店が源流。92年に小売業に進出し、九州を中心にディスカウント店など計343店を運営。情報技術(IT)の活用に強みを持ち、セルフレジ機能付き買い物カードなどを導入している。昨年3月には東京証券取引所グロース市場に上場した。西友買収を巡っては、ディスカウント店「ドン・キホーテ」を運営するパン・パシフィックインターナショナルホールディングス(東京)や、イオンなども候補に挙がっていた。