80以上の国・地域と知的財産協力関係

【寄稿】高橋孝治の中国「深層(真相)」拾い読み(第200回)

 『人民日報』2024年9月5日付10面に「我が国と80以上の国家と地域は、安定した知的財産協力関係を確立(我国与八十多個国家和地区建立穏定知識産権合作関係)」という記事が掲載されました。これによれば、中国は、世界的な知的財産パートナーシップネットワークを継続的に改善しており、現在世界の80以上の国家と地域と安定した協力関係を確立しているとのことです。
 さらに、国家知識産権局国際協力局(国家知識産権局国際合作司)副局長の盛莉氏は、我が国は国際知的財産権ルールの改善を促進するため、世界知的所有権機関総会や各種専門委員会の交渉・協議に深く参加してきたと述べたということです。「一帯一路」構想が提案されて以降、中国と「一帯一路」の協力国は継続的に知的財産協力を強化し、特許技術交流を促進してきた、とも述べています。
 かつて、中国と言えば、知的財産無視の国と見られていました。これからも、さらに知的財産は保護されていくのか注視が必要です。

●高橋孝治(たかはし・こうじ)
アジアビジネス連携協議会・実践アジア社長塾講師/大明法律事務所顧問。中国・北京にある中国政法大学博士課程修了(法学博士)。専門は中国法、台湾法。法律諮詢師(中国の国家資格「法律コンサル士」。初の外国人合格)、国会議員政策担当秘書有資格者。現在は、立教大学アジア地域研究所特任研究員、韓国・檀国大学校日本研究所海外研究諮問委員も務める。