下関北九州道路に「巨大つり橋」

下関北九州道路のルート案
「下関北九州道路」ルート案

 国土交通省などは5月30日、北九州市と山口県下関市を新たに結ぶ「下関北九州道路」(下北道路)について、ルート素案の地元説明会を下関市で開いた。全長約8キロのうち約2.2キロの海峡部にかかる「つり橋」は、主塔間の長さを示す支間長が約1500メートルとなる見込みで、事業化されれば兵庫県の明石海峡大橋(1991メートル)に次ぐ規模になる。
 下北道路は、下関市の旧彦島有料道路が起点となり、北九州市小倉北区の北九州都市高速道路・日明出入り口付近が終点となる。関門海峡は大型船も多く運航するため、つり橋の2本の主塔は海底の地盤からの高さが約200メートルで、海面から橋までの高さは約60メートルを確保する計画。片道2車線で、インターチェンジ(IC)を下関側に2カ所、北九州市側に1カ所設ける。山口県と北九州市は2026年春の都市計画決定を目指す。事業費は約2900億〜3500億円が見込まれている。現在、北九州市と下関市を結ぶ自動車のルートは関門橋と関門トンネルに限られており、第3のルートとして災害時の代替ルートなどの役割が期待されている。