学長に東京芸大前学長の澤氏

左から九州交響楽団・櫻井文夫理事長、高木学園・高木邦格理事長、澤和樹氏

 2026年4月に福岡県太宰府市で開学を目指す「福岡国際音楽大学(仮称)」について、計画する医療福祉大学・高邦会グループは9月14日、学長に東京芸術大前学長でバイオリニストの澤和樹氏(69)を内定したと発表した。音大は、同グループの福岡女子短大の音楽科の募集が25年度で停止されるのに伴い、キャンパス内の施設を使って設置される予定。実現すれば、県内唯一の4年制音大となる。
 今年10月に文部科学省へ設置認可を申請する。入学定員は音楽学部音楽学科80人、教員は約20人の予定。澤氏は16〜22年に東京芸大学長を務めた。現在は英王立音楽院名誉教授などを務めており、福岡国際音楽大設立準備委員会の委員長にも就いている。同氏は「演奏家を育てるだけではなく、音楽の力で社会に貢献できる人材育成を目指す」と語った。また同日、同大を運営する学校法人高木学園(福岡市、高木邦格理事長)と九州交響楽団(同市)が連携協定を締結。九響が大学と連携協定を結ぶのは初めてで、講師の派遣や音楽教育に関する助言などの分野で協力することで合意した。