台湾の銀行が「熊本出張所」開設

玉山銀行「熊本出張所」が入居する九州フィナンシャルグループ本社ビル

 台湾の玉山銀行は10月23日、熊本市西区に「熊本出張所」を開設した。台湾の銀行が直接、熊本に拠点を設けるのは初めて。同行は昨年9月に福岡支店(福岡市)を開設しており、日本の拠点は東京と合わせ3カ所となる。台湾積体電路製造(TSMC)の熊本進出で相次ぐ台湾系企業のビジネス支援のほか、台湾と熊本の経済連携を後押しする。
 熊本出張所は、九州フィナンシャルグループ(FG)本社ビル内に開設。4人体制でスタートし、台湾系企業に対する不動産融資や個人・法人向け金融サービスなどを手掛ける。玉山銀行は22年7月に九州FG傘下の肥後銀行(熊本市)と鹿児島銀行(鹿児島市)両行と業務提携を締結。24年3月には関連会社の玉山ベンチャーキャピタルと肥後銀などがM&A(企業の合併・買収)の専門会社を設立している。台湾の金融機関による九州進出を巡っては、台湾銀行と台新国際商業銀行が福岡市に進出したほか、中国信託フィナンシャルホールディングス傘下の東京スター銀行(東京)が熊本市に拠点を設けている。