「系統用蓄電池」拡大で資本提携

福岡県宇美町の系統用蓄電池施設「西鉄自然電力バッテリーハブ宇美」

 西日本鉄道(福岡市、林田浩一社長)は7月9日、自然電力(同市)子会社で再生可能エネルギー発電の管理事業などを手掛ける「Shizen Connect(シゼンコネクト)」(東京)と資本業務提携を結んだと発表した。西鉄が新株予約権付き社債を取得、取得額は非公表。西鉄遊休地での系統用蓄電池事業の拡大に向け、連携を強化する。
  西鉄は、自然電力との合弁会社「西鉄自然電力」(同市)が福岡県宇美町の西鉄バス車倉に系統用蓄電池施設「西鉄自然電力バッテリーハブ宇美」を6月に開設した。系統用蓄電池は、電力会社の送電線につないで電力需要に応じて充放電する設備。電気が安い時間帯に充電(買電)し、高くなる時間帯に放電(売電)することで収益を上げる。シゼンコネクトは、市場取引を人工知能(AI)に学習させて価格や需要を予測するノウハウを持っており、収益力向上を図る。11月に西鉄運輸筑豊支店(福岡県飯塚市)に2カ所目の蓄電施設を開設し、2025年度までに計10カ所での展開を目指す。