福岡工場を譲渡、熊本は閉鎖

福岡工場(福岡県久留米市田主丸町)

 ワコールホールディングス(HD、東京、矢島昌明社長)は8月26日、女性用の下着を製造する全額出資の生産子会社「ワコールマニュファクチャリングジャパン」(長崎県雲仙市)の国内5工場を再編すると発表した。福岡工場(福岡県久留米市)は事業譲渡し、熊本工場(熊本県上天草市)と新潟工場(新潟市)は閉鎖する。販売低迷に伴う構造改革の一環で、国内生産は長崎工場(雲仙市)と福井工場(福井県坂井市)に集約する。
 福岡工場は2025年1月に下着受託生産のリライエンス(富山県氷見市)に譲渡する。従業員75人は原則として転籍し、雇用は維持される見通し。熊本工場(従業員87人)と新潟工場(同142人)は25年1月で操業を停止。希望退職を募り、再就職を支援する。これとは別に、福岡市博多区の旧福岡事業所跡地(約3370平方メートル)を売却する。売却先は非公表だが、売却益は76億円の見込み。ワコールHDは、24年3月期の連結最終損益(国際会計基準)が86億円の赤字(前期は16億円の赤字)になるなど業績が低迷し、構造改革を進めている。