来春「運賃」平均15%値上げへ

 JR九州(福岡市、古宮洋二社長)は7月19日、鉄道運賃の値上げを国土交通省に申請したと発表した。認可されれば2025年4月1日に実施予定。運賃値上げは、消費税増税を除くと1996年以来29年ぶりとなる。人口減やコロナ禍で利用者は減っており、設備の維持費や人件費などを確保するためとしている。
 普通運賃は平均14.6%値上げする。初乗りは現行の170円から200円になる。主な区間では、博多—久留米間が14.5%増の870円、小倉—門司港間は21.4%増の340円、佐賀—新鳥栖間は16.7%増の560円となる。定期運賃は通勤定期で平均30.3%、通学定期で平均16.0%値上げする。新幹線特急運賃は平均12.4%の引き上げを申請した。ただ、博多—新鳥栖など隣接した駅間や西九州新幹線の特急料金は据え置く。同社は23年度の鉄道部門の収支は291億円の赤字で、運賃を値上げしても25〜27年度の平均で年間197億円の赤字となる見通し。