「純粋持ち株会社」へ準備開始
2024年08月01日
九州電力
九州電力(福岡市、池辺和弘社長)は7月31日、大手電力では初めてとなる純粋持ち株会社への移行に向けた準備を始めると発表した。事業を持たない持ち株会社がグループ経営を監督することで企業統治を強化するほか、各事業に自律的な運営を促して競争力の向上につなげる狙い。
同社は今年5月に純粋持ち株会社への移行を検討すると明らかにしていた。持ち株会社の設立後は、原子力を含む発電や電力小売り、送配電のほか、都市開発、成長分野と位置付けている再生可能エネルギーやICT(情報通信技術)などの事業会社を傘下に置くことを検討している。具体的な組織形態や設立時期などは今後詰める。
同日発表した2024年4〜6月期の連結決算は、売上高が前年同期比0.9%増の5011億8000万円、最終利益は48.7%減の366億4100万円だった。燃料費高騰分が遅れて反映される「期ずれ」による差益が縮小したことや、原発の稼働率が定期検査によって低下したことなどが響いた。