平成筑豊鉄道に1.5億円追加支援
2024年11月06日
沿線9市町村
経営悪化が続く第三セクター「平成筑豊鉄道」(福岡県福智町)について、沿線9市町村は今年度中に1億5000万円を追加支援する方針を決めた。10月31日に福岡市で開いた市町村長会議で、同社が資金不足に陥る可能性があるため沿線自治体で支援してほしいと要請。各自治体は12月補正予算で追加支援を計上する方針。毎年の経営安定化助成金と合わせ、2024年度の市町村負担額は過去最大の4億5400万円となる。
平成筑豊鉄道は1989年、JR九州から伊田線、田川線、糸田線の3路線(約49キロ)を引き継いで設立。利用者はピークだった約30年前の3分に1に減少。23年度決算の営業損益は5億1890万円の赤字で、営業赤字は27年連続。同社は今年6月、今後30年間鉄道を存続した場合は年間約10億円の赤字が続くという見通しを公表。沿線9市町村は10月31日、鉄道の存廃や別の輸送手段も含めて今後の地域の公共交通のあり方を検討する法定協議会の設置を福岡県に要請した。