開業1年弱で利用者「10万人」超

 JR九州(福岡市、古宮洋二社長)は8月8日、昨年8月28日に開業したバス高速輸送システム(BRT)の「日田彦山線BRT(愛称・ひこぼしライン)」の利用者が今月5日に10万人を突破したと発表した。開業から344日目で、一日当たりの平均利用者数は約290人。鉄道時代の平均通過人数約130人(1キロ当たり)や、2017年の豪雨被害による不通に伴う代行バス時代の60人を大きく上回っている。
 利用者の内訳は、観光目的が6割、通学や通院、買い物など日常利用が4割という。ひこぼしラインの走行区間は、添田(福岡県添田町)—日田(大分県日田市)間の約40㌔。このうち約14㌔はレール跡の専用道、残る区間は一般道を走る。事業費約26億円はJR九州が負担した。鉄道時代と比べ、停留所は3倍の36カ所、運行本数も約1.5倍に増やした一方、鉄道で56分だった添田—日田間の所要時間は約1時間30分となった。添田駅のホームでは、小倉方面からの列車との対面乗り換えを導入。福岡県と共同で、水素を活用した燃料電池バス(FCバス)の実証実験も行っている。