「自走式ロープウエー」で連携

電動自走式ロープウエー「Zippar(ジッパー)」

 九州電力(福岡市)は2月25日、電動自走式ロープウエー「Zippar(ジッパー)」の開発を手掛ける「Zip Infrastructure(ジップ・インフラストラクチャー)」(福島県南相馬市)と連携協定を結んだと発表した。ジッパーの実用化に向け、九州内外で導入可能な適地や電力の使用効率の最適化などの研究に取り組む。九電が次世代交通システムの実用化を目的に協定を結ぶのは初めて。
 慶大発スタートアップのジップ・インフラストラクチャーは2018年に設立。ジッパーは、さまざまな乗り物の既存技術を組み合わせたシステム。設計の自由度が高く、モノレールや鉄道よりも低コストで導入できる。2023年には無人走行試験に成功した。福岡市が来年度に予定する都市交通基本計画の改定に向けて募った案の中に同社の提案が盛り込まれている。今回の提携により、交通渋滞や移動手段の不足、脱炭素化といった社会課題の解決を目指す。