習近平氏の「反腐敗運動」決意表明

【寄稿】高橋孝治の中国「深層(真相)」拾い読み(第233回)

 『人民日報』2025年1月9日付1面に「一歩も止まらず、半歩も屈しない(一歩不停歇 半歩不退譲)」という記事が掲載されました。これによれば、習近平・総書記は第20期中央紀律検査委員会第4回全体会議で「腐敗との闘いは揺るぎないものでなければならず、いかなるためらい、揺らぎ、気の緩み、中途半端な気持ちは破滅的な過ちにつながる」と述べ、腐敗と全面的に闘う決意を新たにし、「一歩も止まらず、半歩も屈しないと強調した」とのことです。そして、習近平・総書記は腐敗と闘い、その成果は明らかであるが、大成功にはほど遠く、これからも根絶に向けて闘い続けるとしています。
 習近平・総書記の反腐敗運動が大成功にはほど遠いと認めたということは非常に大きなことです。これからも中国では反腐敗運動が続くものと思われます。

●高橋孝治(たかはし・こうじ)
アジアビジネス連携協議会・実践アジア社長塾講師/大明法律事務所顧問。中国・北京にある中国政法大学博士課程修了(法学博士)。専門は中国法、台湾法。法律諮詢師(中国の国家資格「法律コンサル士」。初の外国人合格)、国会議員政策担当秘書有資格者。現在は、立教大学アジア地域研究所特任研究員、韓国・檀国大学校日本研究所海外研究諮問委員も務める。