全国初「地熱電力」オークション

 九州電力子会社で再生可能エネルギー事業を手掛ける九電みらいエナジー(福岡市、水町豊社長)は9月26日、地熱発電由来の電力をオークション方式で販売すると発表した。落札者は、供給時に電力の産地や二酸化炭素(CO2)排出量ゼロの再エネ電力を使用していることを表示できる。地熱発電に特化した電力卸のオークションは全国で初めて。
 同社が運営する八丁原発電所(大分県九重町)など4カ所の地熱発電所が対象で、2025年度に最大6億キロワット時を販売する。小売電気事業者から入札を受け付け、10月17日に落札結果を通知する。これまで他の電源由来の電力と混ぜて販売してきたが、地熱を切り離して差別化。環境意識の高い半導体企業やデータセンターなどの需要を見込んでいる。九電はグループの再エネ事業の強化・拡大に向け、4月に地熱発電事業を同社に移管した。