帝国データバンク福岡支店のまとめによると、2025年に節目となる「周年」（10年刻み、200年超えは50年刻み）を迎える九州・沖縄の企業は1万8759社だった。最多は「50周年」の2914社、「10周年」が2861社、「20周年」が2848社の順。創業「100周年」は129社で、前年の155社から減少した。業種別では「建設」（5633社）と「サービス」（5065社）で、全体の半数超を占めた。
　創業300年を迎える「みょうばん湯の里」（大分県別府市）は、江戸時代（享保年間）からの製造方法で作られる入浴剤「湯の花」のほか、露天風呂・家族湯、レストランなども展開している。「100周年」は、電力会社向けなどの配電用自動開閉器製造の「戸上電機製作所」（佐賀市）、包装資材メーカーの大石産業（北九州市）、ディスカウントストア「Mr Max」の持ち株会社「ミスターマックス・ホールディングス」（福岡市）、肥後銀行（熊本市）など。戸上電機製作所は「100周年記念サイト」を開設したほか記念ロゴを作成。肥後銀行も「100周年のスローガン」や記念ロゴのほか、記念事業として熊本大の図書館のネーミングライツ（命名権）を取得し、「ひご未来図書館」とした。
　一方、現経営者の就任経緯が判明した周年企業は7608社で、「創業者」が3255社（構成比42.9％）、「同族承継」が3117社（同41.0％）となり、8割超がファミリー企業だった。このうち、代表者の持ち株比率が51％以上の「オーナー企業」は1142社だった。