あまおう「苗供給」県内に限定
2025年01月08日
福岡県
福岡県の服部誠太郎知事は1月6日、県産ブランドイチゴ「あまおう」の種苗の販売などを独占できる「育成者権」が19日に切れることを受け、苗の供給を今後も県内生産者に限定することでブランドを守っていく考えを示した。育成者権は種苗法に基づく知的財産権の一種。あまおうは県が育成者権を持ち、栽培は県内でのみ認められている。品種登録から20年が経過し、権利切れで県外流出の可能性があることから県の対応が注目されていた。
あまおうは福岡県農業総合試験場(当時)が開発し、2005年に品種登録された。「あかい」「まるい」「おおきい」「うまい」の四つの頭文字から名付けられ、商標権はJA全農ふくれんが実質的に管理している。県とJA全農ふくれんは今後、栽培を県内に限るなどの条件を含んだ誓約書を提出した生産者に限り、あまおうの苗を販売するという。あまおうの市場価格は1キロ当たり1683円(23年産)で、04年から20年連続で販売単価「日本一」を達成している。