洋上風力「基地港湾」賃貸借契約

坂井功・九州地方整備局副局長、武内和久・北九州市長、水町豊・ひびきウインドエナジー社長

 北九州市若松区沖で国内最大級の洋上風力発電施設を建設中の「ひびきウインドエナジー」(北九州市、水町豊社長)は9月3日、国土交通省や北九州市と北九州港(響灘東地区)の「基地港湾」(6.4ヘクタール)を風車の設置・運用拠点として使うための賃貸借契約を結んだ。契約期間は2047年3月までで、金額は非公表。同社は25年度中の運転開始を目指し、24年10月から使用を始める。
 基地港湾は、洋上風力発電の巨大で重い部材を扱うために強化した岸壁や埠頭を備えた施設。北九州港の基地港湾は、国と北九州市が総事業費145億円で整備し、近く完成する。ひびき社の計画では、直径174メートル、海面からの高さ200メートルの風車25基を設置。年間発電量は17万世帯分の使用電力に相当する5億キロワット時を見込んでいる。23年春から風車の基礎の設置工事を進めており、基地港湾で風車の柱になるタワーの組み立てなどを行う。