「焼酎売上高」7年ぶり増加

 帝国データバンク福岡支店は8月27日、2023年の焼酎メーカーの売上高ランキングを発表した。上位50社の売上高合計は前年比1.6%増の2263億円で、7年ぶりに前年を上回った。コロナ禍で低調だった飲食店向け需要が回復したほか、原材料高に伴う値上げも寄与した。ただ、コロナ禍前の19年を下回り、比較可能な05年以降では2番目に低かった。
 トップは「黒霧島」の霧島酒造(宮崎県都城市)で12年連続。飲食店など業務用の販売が好調で、値上げの効果もあり1.6%増となった。2位は「いいちこ」の三和酒類(大分県宇佐市)で、紙パック商品などが堅調で4.0%増。3位の二階堂酒造(大分県日出町)も11.9%増と好調で、トップ10社のうち減収は2社にとどまった。若者のアルコール離れが進む中、市場拡大に向け、フルーツの香りを加えたりアルコール度数を下げた商品を各社が販売し、一定の評価を得ているという。調査は、売上高に占める焼酎の割合が5割以上の全国のメーカーを対象に、23年1〜12月の決算期で集計した。