廃棄食品「バイオマス発電」稼働

メタンガスをためる「ガスホルダー」
メタンガスをためる「ガスホルダー」

 福岡バイオフードリサイクル(福岡市、中川浩臣社長)は5月21日、食品廃棄物を使ったバイオマス発電所(同市西区)が本格稼働したと発表した。発酵過程で出るメタンガスを燃料にする。発電出力は1560キロワットで、年間発電量は一般家庭約270世帯分に相当する約1万2000メガワット時を見込む。発電した電力は新電力のアーバンエナジー(横浜市)を通じて販売する。処理後に発生する脱水汚泥も肥料として農家に販売する予定。
 福岡バイオフードリサイクルは、JFEエンジニアリンググループのJ&T環境(横浜市)と環境エイジェンシー(福岡市)が共同で設立。J&T環境が食品リサイクル事業で九州に進出するのは初めて。食品廃棄物は福岡市内の飲食店やコンビニ、九州各地の食品加工場などから受け入れる。現在は1日10〜35トンだが、3年後には100トンまで増やす。食品リサイクル率の向上と、再生可能エネルギーの地産地消により循環型社会の実現を目指す。