社数、売上総額ともに過去最多

 東京商工リサーチ福岡支社は、2023年度(23年4月期〜24年3月期決算)に業績が好調だった九州・沖縄の「元気印」企業は、前年度比20.4%増の700社だったと発表した。3年連続で増加し、元気印が現在の基準となった10年以降で最多となった。売上高総額も同28.2%増の2兆3471億円となり、過去最高だった。元気印企業の条件は▽年間売上高3億円以上▽2年連続で前年比10%以上増収▽純利益300万円以上▽3年連続黒字▽2年連続増益。
 売上高トップはJR九州(福岡市)。コロナ禍が収束し、主力の鉄道や不動産・ホテル、流通・外食、建設など各部門ともに売り上げを伸ばした。2位は食品卸のコクユー(熊本市)で、大手との取引で水産物販売を大きく伸ばすなど急成長を遂げている。3位の沖縄トヨタ自動車(沖縄県浦添市)は、グループ統合や新店舗の本格稼働に加え、観光需要の増加を背景にしたレンタカー部門など事業規模を拡大している。4位の積水ハウス不動産九州(福岡市)は、主力の不動産販売などが好調なほか、ホテル事業にも進出した。
 県別では、福岡(280社)が最多。熊本(83社)、鹿児島(77社)、大分(69社)、沖縄(67社)、長崎(53社)、佐賀(41社)、宮崎(30社)の順。業種別では、全7業種で増加。トップは建設業(254社)で、半導体関連の設備投資や都市部の再開発などを背景に全体の約36%を占めた。次いで、サービス業他(144社)、卸売業(113社)、製造業(111社)、小売業(36社)、不動産業(22社)、運輸(20社)の順だった。