不動産担保融資の「MRF」買収

三井松島ホールディングスが入居するビル
三井松島ホールディングスが入居するビル(福岡市中央区)

 三井松島ホールディングス(HD、福岡市、吉岡泰社長)は6月7日、事業者向け不動産担保融資を手掛けるエム・アール・エフ(MRF、同市)を買収すると発表した。MRFの日下部豊社長の資産管理会社であるQSBネクスト(同市)からMRFの発行済み全株式を7月1日付で取得する。取得額は約110億円。三井松島HDは事業の多角化を進めており、MRFの買収で不動産関連の金融業に参入する。
 MRFは2012年創業。中小企業や個人事業主への融資が中心で、地銀や信用組合など競合他社との差別化を図っている。西日本で事業展開しているが、三井松島HD傘下で信用力を高めて東日本への進出を目指す。他方、三井松島HDは長崎県の松島炭鉱の開発会社として1913(大正2)年に創業。九州最後の炭鉱となった池島炭鉱は2001年に閉山。海外で事業を続けたが、オーストラリアでの原炭採掘を昨年7月に終了し、石炭事業から撤退。M&A(企業の合併・買収)を通じて連結純利益50億円を継続的に稼ぐ収益構造を目指している。傘下に収めたのはストロー製造の「日本ストロー」(東京)や業務用シュレッダーの「明光商会」(同)など。