2月期決算は4期ぶり「営業黒字」

山形屋
山形屋

 私的整理の一種「事業再生ADR」を活用して経営再建を進めている百貨店の山形屋(鹿児島市、岩元修士社長)は6月13日、鹿児島市内で定時株主総会を開き、2024年2月期決算を報告した。本業のもうけを示す営業利益は1億1243万円で、4期ぶりに黒字に転換した。最終利益は、支払い利息の増加などで6億6511万円の赤字だった。
 物産展などが好調で、売上高は前期比2.5%増の162億3911万円だった。前期から会計基準を変更し、変更前の基準では378億9965万円で3期連続の増収となり、コロナ禍前の20年2月期の9割近くまで回復した。
 併せて、メインバンクの鹿児島銀行から出向を受け入れる新しい役員体制案も決まった。創業家出身の岩元純吉会長と岩元修士社長は留任し、同行融資部の新福幸大主任調査役が7月1日付で取締役常務執行役員に就任する。事業再生計画に基づいて、今月中に持ち株会社「山形屋ホールディングス」を設立。経営効率化のためグループ会社を再編する予定。